
投資銀行とは
投資銀行とは、企業や政府が発行する証券を引き受ける金融機関の総称です。米国のインベストメントバンク(Investment bank)や、英国のマーチャントバンク(Merchant bank)に該当します。主に企業の資金調達のため、株式や債券を引き受ける金融機関を指します。海外では、通常の銀行と明確に区別されていますが、日本ではかつて独立した投資銀行は存在していませんでした。投資銀行は、日本における証券会社とサービス内容としては重なる部分があります。
投資銀行の役割は、投資銀行業務として、大手銀行の一業務として機能していました。近年は、日本でも大和證券SMBCやみずほコーポレート銀行といった銀行系ではありますが、独立した投資銀行が設立されています。
投資銀行と一般銀行の違い
投資銀行は、「銀行」とついていますが、個人が想像する銀行とは大きく異なる特徴があります。まず、個人を相手に業務を行いません。商業銀行と呼ばれる一般的な銀行は、預金者から預かった預金を個人・企業に融資などを行います。そのため、預金者の確保はもちろん、自らの判断で融資を決定する機関でもあります。得られた利益の一部は、利息として預金者に支払われる仕組みです。これに対して投資銀行は、基本的に法人向けの専門的な金融サービスを行うのみです。つまり、融資の決定といった判断はしません。あくまでも、投資先の資金の証券化や、投資家への販売窓口になるのみです。一時的に、株式や債券を引き受けますが、相場のニーズなどを把握しながら投資家に販売するのが投資銀行なので、投資銀行自体が企業投資へのリスクをとることはありません。
主な投資銀行とサービス内容
日本にも投資銀行は存在していますが、知名度の面では、外資系企業の方があります。本社をニューヨークに置くゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーやモルガン・スタンレーが有名です。毎年世界中の就職ランキングの中でも上位を占める老舗企業で、特にゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーは、1869年に設立された投資銀行です。証券業務や投資管理サービスなど幅広い業務で知られています。
近年は、投資銀行のサービスとしてM&Aや不動産の証券化といったコンサルタント業務を担うところも増えてきました。豊富な経済知識と経験で、法人の資金調達を包括的にサポートしています。上場を希望する企業に対しては、上場申請の方策から組織的経営の導入方法まで一貫してアドバイスするサービスも登場しています。
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