FXの為替レートの予測方法の両輪として使える「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」

FX投資で押さえておきたいオシレーター系指標FX(外国為替証拠金取引)で未来の為替レートを予測する分析手法としては、経済ニュース・経済指標を参考にする「ファンダメンタルズ分析」とチャートの値動きを各種指標で予測する「テクニカル分析」があります。FXにおいて「中期の為替レート」を予測したり、決定的な情報リソースからの短期の値動きを予測したりする場合には、「米国の要人発言・雇用統計・FRBの金融政策(FF金利の利上げ)」を中心としたファンダメンタルズ分析が有効になります。FXトレーダーの多くが、米国・日本・EUの主要な経済ニュースに注目しているわけですが、特に4月の現時点で「ドル円・ユーロ円」の為替レート(ドル安傾向)に大きな影響を与えているのは、「トランプ大統領の発言・FRBの利上げペース・米国の貿易戦争関連のニュース・ユーロ圏のテーパリング(金融引き締めのペース)・EU主要国の財政状況とGDP成長率」です。

FX投資では経済・為替の基礎的条件となるファンダメンタルズ分析と合わせて、為替レートのチャート(グラフ)とテクニカル指標から様々な情報を読み取ることで、未来の通貨価格の値動きを予測する「テクニカル分析」も行っていく必要があります。チャートから予測するテクニカル分析の指標は、大きく「トレンド系指標」と「オシレーター系指標」に分けることができます。ファンダメンタルズ分析は「予備知識・世界の政治経済の理解度」も関係してくるので「分析結果の個人差」が大きくなりやすいのですが、テクニカル分析は各種指標の解釈について一通り理解しておけば「分析結果の一致度」が高く、誰でも使いやすい分析手法なのです。

テクニカル分析における「トレンド系指標」と「オシレーター系指標」の違いとは何か?

テクニカル分析のトレンド系指標は、FXの初心者から上級者まで使うことの多い指標で、「上昇トレンドか下降トレンドかの方向性の見極め(トレンド転換のポイントの判断)」に用いられるものです。上昇トレンドの始まりを見極められれば「ロングポジション(買い)」で利益を出せますし、下降トレンドの始まりを見極められれば「ショートポジション(売り)」で利益を出せます。為替価格のトレンド転換についてピンポイントの見極めは難しいですが、トレンド系指標を参考にすることで、「現在のポジション」から上がりそうか下がりそうかの大まかな見極めは可能になります。「単純移動平均線(SMA)・ボリンジャーバンド」を常にチャートに表示しておくだけでも、明確な上昇・下降のトレンドの方向性には気づけるからです。

オシレーター系指標というのは、「通貨に対する需要(買い)と供給(売り)のバランス」や「為替相場における売買の勢いの強弱(相場の過熱感)」を見極めるための指標です。簡単に言えば、現在の為替レートが「買われ過ぎ(上がり過ぎ)」なのか「売られ過ぎ(下がり過ぎ)」なのかを教えてくれる指標であり、買われ過ぎていればショートポジションを持つことで利益を出しやすくなります。オシレーター(oscillator)とは「振り子」の意味であり、指標の数字・グラフ(0を挟んで上下に振幅する数字)などが「一定の範囲を振り子のように行き来すること」からオシレーター系指標と名付けられたのです。

押さえておくべきオシレーター系指標「MACD」の売買シグナルの読み取り方

MACD・RSIの売買シグナルの分析方法と買われ過ぎ(売られ過ぎ)の見極め方オシレーター系指標でもっとも簡単に使いやすい指標の一つが「MACD(Moving Average Convergence Divergence)」です。MACDは日本語では「移動平均収束拡散手法」という難しい名前になりますが、MACDの売買シグナルの読み取り自体は、「MACD・シグナル線」を見るだけで簡単にできます。MACDはトレンド系指標の指数移動平均線(EMA)から算出されるものなので、時にトレンド系指標に分類されることもありますが、基本的には売買の強弱を教えてくれるオシレーター系指標です。

EMA(Exponential Moving Average)は、SMA(単純移動平均線:Simple Moving Average)よりも直近の価格を重視して重みづけした移動平均線で、直近の価格変動に敏感に反応する特長があります。MACDは「短期EMA(12日EMA)から中期EMA(26日EMA)を引いた値」を線にしたもので、シグナルの線と一緒に表示され、MACDとシグナルの乖離幅が「MACDヒストグラム」という棒グラフになっているのです。MACDを利用したFXのトレード戦略は、シグナル線だけを利用するのであれば「MACDの0ライン」をシグナル線が下から上に抜けた時に「買い」、上から下に抜けた時に「売り」を入れるというのが基本になります。

もう一つのトレード戦略は、「MACDとシグナル線がクロスした時」に売買のポジションを持つというやり方があります。MACDが下から上にシグナル線を抜いた時に「買い」、上から下に抜いた時に「売る」ことによって、最適な売買シグナルを予測しやすくなるのです。MACDのトレード戦略がズバリ的中した時には、チャートの「底(安値)」と「天井(高値)」を拾いやすくなるので、大きな利益を出しやすくなるメリットがあります。

押さえておくべきオシレーター系指標「RSI」の売買シグナルの読み取り方

RSI(Relative Strength Index:相対力指数)は「買われ過ぎ・売られ過ぎ」をグラフ形式で一目で分かるようにしてくれるとても便利なオシレーター系指標で、短期~中期(14日~30・42日程度)の投資の売買タイミングの大まかな見極めに使えます。RSIを求める数式は「RSI(%)=(値上がり幅の合計)÷(値上がり幅の合計+値下がり幅の合計)×100」となります。一定期間の為替相場における「値上がり幅(仮に14日間で40)」と「値下がり幅(仮に10)」を合計して、全体の値動き(40+10=50)に対する値上がり幅(40)が占める割合を計算したものが「RSI」になります。この場合であれば、「RSI=40÷(40+10)=0.8(80%)」がこの期間のRSIになり、上昇トレンドで買われ過ぎだと判断されます。

RSIは単純に数値が高いほど「買われ過ぎ」だから売りのタイミング、低いほど「売られ過ぎ」だから買いのタイミングであると判断します。RSIの売買タイミングの一般的な判断基準とされているのは、「25~30%以下=売られ過ぎだから買い・70~80%以上=買われ過ぎだから売り」というものです。RSIは「逆張りに有効なテクニカル指標」と言われていて、RSIが極端に高ければ「天井での売り」、極端に低ければ「底での買い」を仕掛けて大きな利益を得やすくなります。ただし、RSIの分析が有効なのは、値動きがあまり大きくないレンジ相場、値動きが穏やかなトレンド相場だけという点には注意が必要です。

暴騰・暴落が続くような非常に強いトレンド(方向性)が出てくると、RSIは100%や0%に張り付いてしまって参考にすることが出来なくなります。買われ過ぎと思って売っても、さらに値上がりすることが多くなります。反対に、売られ過ぎと思って買っても、さらに下落するリスクも出てきます。RSIは期間設定も重要なファクターですが、基本的に「14日間以上の期間設定」にすべきでしょう。極端に短い期間設定にしてしまうと、「短期の一時的な上げ下げのだまし」によって、エントリーのタイミングを間違うリスクが高くなってしまうからです。

短期投資のFXトレードでは「オシレーター系指標」の重要性は高い

短期の投資では、ロング(買い)やショート(売り)のポジションを保有するのは「数分間~数時間(24時間以内)」になりますので、その投資時間ではファンダメンタルズ分析のニュースや経済指標を参考にする意味がほとんどありません。短期投資では為替相場に参加している短期投資家の「買いと売りの思惑・勢い」を読むことが何よりも大切であり、「買われ過ぎ・売られ過ぎ(為替相場の過熱感)」を教えてくれるオシレーター系指標を用いたテクニカル分析が役に立つのです。

MACDの基本的な売買タイミングの読み方は、MACDとシグナル線が0より上なら「上昇トレンド」にあり、下なら「下降トレンド」にあるという予測になります。売買タイミングの見極め方としては、MACDとシグナル線が0よりも下にある時に、MACDがシグナル線を上抜けたら「買い」、0より上にある時に、MACDがシグナル線を下抜けたら「売り」と判断します。さらに棒グラフ形式で表示される「MACDヒストグラム(MACDとシグナル線の乖離幅のグラフ)」も合わせて利用すると、より的確な売買タイミングを探りやすくなります。

MACDヒストグラムは棒グラフの値が大きいほど MACDとシグナルの乖離幅が「拡散(Divergence)」していて、値が小さいほど「収束(Convergence)」していると解釈できます。棒グラフが高くなって拡散している時ほど、これから上がり下がりのトレンド(方向性)が生まれる「売買エントリーのチャンス」になります。反対に、棒グラフが低くなって収束している時ほど、天井・底に近づいた「決済(利確・損切り)のタイミング」になるのです。オシレーター系指標のMACDとRSIを、トレンド系指標の移動平均線と適切に組み合わせることで、「各時点の売買の勢い・相場の強弱・トレンドの方向性」をより正しく予測することができるようになるでしょう。

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