
投資で失敗する原因とは
あなたは投資と聞いて、どのようなイメージを持っていますか。投資は怖いものと思っていないでしょうか。確かにニュースで「株式投資によって資産を失った」とか「投資詐欺で被害者が続出した」などのコメントを聞くと、そのように思うかもしれません。投資で失敗した例のほとんどは、ハイリスクなものに手を出したことが原因です。自分でしっかり調べずに、他人の言葉に釣られて投資してしまったというケースもあるでしょう。
しかし、そんな危ない投資先はほんの一部です。きちんとした取引所や金融機関を通してであれば、安全に資産運用をできる方法はいくらでもあります。考えてみれば、銀行や保険会社が顧客から預かっている大事な資金を、そんな危険な投資先に投じるはずがありません入念なリサーチと業績の見通しを見極めた上で投資しているのです。
投機(ギャンブル)と投資はまったく別のものです。投機の場合は、競馬や宝くじのように、レースの終了や、抽選発表があった時点で外れ券の価値はゼロとなります。しかし、株式や債券などは、発行元が倒産や破綻でもしない限り、ゼロになることはありません。「投資にうまい話はない」という鉄則を心にとめて投資すれば、そう大きな失敗をすることはないのです。
投資で失敗する人の特徴とは
投資で失敗しないためには、逆にいえば失敗する人の特徴を知ることが大事です。以下のような性格の人は、失敗する確率が高いといえます。
「一獲千金を狙う人」
これは投資を競馬や宝くじと同じに考え、短期間で大きな利益を狙う人です。こういう人は、値動きの激しい投資先を選ぶようになるため、失敗した時の損失が大きいのです。一獲千金を狙う投資は絶対に避けましょう。
「見切り発車で投資する人」
この銘柄を買いたいが、決算が近い。本来なら発表を待って買うべきだが、内容が良かったら値上がりしてしまうから、今買ってしまえ! そして実際に決算発表があり、業績の下方修正で株価が下落ということは、よくあるパターンです。決算発表をきちんと見極めていれば、損失を出さなかったばかりか、逆に安値で買えたはずなのです。もったいない話ですよね。
「損切りできない人」
この銘柄は上がると確信を持って買った場合でも、意に反して値下がりすることがあります。これは同じように考えて先回りして買っていた人が多く、自分が買った時が天井圏(株価がもっとも高い状態にあること)だったというケースです。判断を誤ったので本来なら損切りすべきですが、確信を持って買ったということに固執して手放せない人がいます。そうなると、塩漬け(買値を下回った状態で、長期に保有)することになります。確かに株価は時間をかければ元に戻ることはありますが、問題はその期間です。1年も2年も大事な資金を塩漬けにすると、他に値上がりが見込める銘柄に投資して利益をあげる機会を逸することになります。これは効率が悪いですね。
あなたがこれらのタイプに当てはまらないなら、投資で失敗する確率は低くなります。
投資で損失を出した後で大切なこと
さて、投資に100%はありませんので、あなたが上記の性格に当てはまらない人であったとしても、時に損失を出すことがあるかもしれません。損すること自体は悲しいことですが、その経験を積み重ねることによって、やがて損失を出すことを少なくすることは可能です。「失敗は成功の素」ということわざは投資にも当てはまります。投資に絶対はありませんが、教訓を生かすことはできるのです。
実例を挙げれば、世界的に有名な投資家であるウォーレン・バフェットも、投資を始めた初期の頃は、多くの失敗を経験したといいます。その失敗した経験を振り返り、次の投資に生かしてやがて安定して利益を上げられるようになったのです。そして、世界一の投資家へ・・・。しかし、これはバフェットのような著名な投資家に限ったことではありません。私たち普通の個人投資家でも、損失を出した経験を次の投資への糧として生かしていけば、正しい投資で資産を築くことはそれほど難しいことではありません。
ある主婦が大手スーパーの株主になり、株主優待の買い物カードで食費を節約し、高利回りの配当を受けている体験談が新聞に掲載されていました。「これほど有利な投資はありません」とのコメントも。安定した業績で、自分がよく利用する店舗の会社に投資する。これなどは正しい投資の典型例といえます。そう考えると「投資しないことこそ本当の意味の損失」という言い方もできますね。
投資で失敗しないための心構え
投資で失敗しないためには、いくつかの心構えが必要です。当然のことですが、借金して投資することはNGです。大きな金利の付く資金で投資することは、初めからハンデを背負って走るランナーのようなものです。投資は余裕資金で行なうことが大原則です。
次に大事なのが、資金管理です。あなたが投資を始めるなら、専用の銀行口座を作ることをおすすめします。投資に使う口座を、生活費を管理している銀行の通帳と別にすることによって、収支が明確になるからです。生活の基盤をしっかり確保した上で投資することは、心の余裕にもつながり、投資の成果も上がるはずです。ほとんどの証券会社は系列の銀行を持っており、買い付けや売却の資金を自動的に入金してくれるサービスを行なっているので、便利です。
そしてもう一つ大事なのが、判断を誤って値下がりした場合の、早めの損切りです。損失を最小限に抑えることによって、次の投資に余力を残すことができます。ある程度の決断力が必要ですが、言い換えれば考え方や行動の基準になるマインドセットをしっかり持てれば、投資で成功者になることは十分に可能といえます。正しい投資を行なった結果損失を出したとしても、それは次の成功へのプロセスとなるのです。
失敗しない投資先の選び方
さて、ここまで投資で失敗しないためのポイントを紹介してきました。大分不安が和らいでいただけたでしょうか。最後に大事なのが、失敗しない投資先を選ぶことです。どんなに一流の演奏家でも、初めは指導者に付いて、しっかり基礎を学びますよね。投資もやはり同じことがいえます。
そこで、初めて投資する人におすすめなのが、投資信託というサービスです。これは文字通り、投資の運用を専門家に任せる金融商品です。自己流で始めて失敗するのを避けるためにも、投資信託での運用はおすすめです。なぜ保有した方が良いかといいますと、本などで読むだけでなく実際に投資した方がニュースや経済番組などを真剣に見るようになるからです。なるほど円高になるとこういう業種の株価が下がるのかとか、好材料(業績の上方修正など、その会社にとって良いニュース)が出ると買いが殺到するのだなとか、投資信託の値動きをチェックするとともに、知識として積み重ねることができます。演奏家の日々の練習と似ていますね。
それに、投資信託はNISA(少額投資非課税制度)の口座でも購入することができますので、税金面でも有利な投資先といえます。夢を持てない時代と言われますが、少し視点を変えれば大事な資金を有効に活用し、資産を増やす方法はあるのです。あと必要なのは、投資に踏み出すほんの少しの勇気だけです。投資信託は、そのためのスタートにふさわしい商品です。投資があなたの生活に潤いと希望を与えることを期待しています。
<【投資で失敗しない5つのポイント】これを知っているだけで投資の結果が大きく変わる>まとめ
1. ハイリスク投資こそが投資に失敗する最大の原因
2. 投資で失敗する人には3つの特徴がある
3. 本当に大切なのは投資で失敗した後どうするかです
4. 投資で失敗しないための3つの心構え
5. 投資で失敗しないためには「信託型投資」が最適です
投資には必ず失敗があります。その失敗を次の成功にどうつなげていくかで、その人の本当の投資力が試されます。そこで諦めてしまうのか、それとも失敗の経験を活かすのかはあなた次第なのです。最終的な投資の勝者とは「決して諦めずに前進する人」の事を指すという事を覚えておいて下さい。