食材宅配やスーパーなどが参入してきている調理キットは、働き世代の味方となるか

共働き夫婦が増える中、家事分担を検討するだけでなく、家事の総量を考える世帯も増えてきました。料理についても、時短家電やお取り寄せなどをうまく活用するようになってきています。その中で注目されているのが調理キットです。食材宅配やスーパーなどが参入してきています。働き世代に受け入れられる存在となるかどうか注目されています。

そもそも調理キットとは?

食材宅配やスーパーなどが参入してきている調理キットは、働き世代の味方となるか調理キットとは野菜がすでにカットされていたり、下ごしらえが終わっていたりする食材の詰め合わせのことです。簡単な手順で調理が完了する時短商品のことを指します。メインのおかずや副菜といったデイリーユーズの料理ができるものから、週末用の豪華なセットもあり、各社さまざまな調理キットを展開しています。世代別やライフスタイルに合わせて選ぶことができ、離乳食なども手軽にできるとあって、忙しい共働き世帯を中心に、認知度が高まっています。今後共働き世帯や単身世帯が増加することにより、料理の手間を抑える点から需要が見込める商品として各社力を入れています。

注目①オイシックスのミールキット

特に今、注目されているのが、食品宅配で知られるオイシックスのミールキットです。新鮮で厳選された食材を使っているのが支持されています。主菜と副菜の2品が20分以内で作れる手軽さもウリです。オイシックスは、SNSなどの口コミでも広がり、2017年には利用者数180万人を超える人気食材宅配サービスです。お試しセットなども展開しており、特典も多く若いファミリー世代を中心に利用されています。レシピもついているので失敗せずにできる上、メニューに5種類以上の野菜が使われているので、栄養が偏ることがないのが魅力です。オイシックスの野菜は契約農家さんから届けられたもので、放射性物質検査済みのものなので幼児がいる家庭でも利用されています。

また、賞味期限もクールで最長5日間、フローズンで最長21日間となっています。好きなときに注文できて、週替りで20以上のメニューから選べるので献立に迷う必要がありません。料理研究家や人気シェフのレシピも作れるので、レパートリーを増やしたい人にも人気です。

注目②セブン-イレブンのセブンミール

宅配と店頭受け取りを選択することができるので、自宅を知られたくない人でも利用しやすいサービスとなっています。店頭受け取りできるので、通勤途中などに便利です。nanaco支払いができるので、ポイントが貯まったり、イトーヨーカドー系列としてハッピーデーには5%引きになったりする特典も受けられます。セブン-イレブンで販売されている他の商品を同時に購入できるのも魅力です。関東限定ではありますが、管理栄養士が監修したメニューを一人前から注文できるため、一人世帯中心に人気を集めています。調理時間20分ほど、パッケージもシンプルでゴミも少ないのが特徴です。

簡単なレシピもついており、保存料・着色料不使用なので安全性も支持される要因となっています。野菜も一食120g以上とれるので、バランスの良い食事になると評判です。1日分から一週間分まで商品を選べる利点もあります。おまかせ7日間セットを選べば、献立で迷うことなく一週間過ごすこともできます。

ただし、7日間セットを宅配注文すると一度に届かずに毎日注文品が届くことになります。曜日や時間が常に同じ時間に受け取らなければいけないのが難点です。変更も可能ですが、いちいちネット上で指定しなければならず、忙しい主婦にとって手間に感じることも多いという声もあります。

注目③ヨシケイのLovyu

お弁当宅配からスタートしているヨシケイは、働き世代向けに洗練されたミールキットLovyu を展開しています。管理栄養士の方々によって考案されたメニューを作ることができ、トレンドを抑えたバリエーションコースなど、ライフスタイルに合わせたサービスを選べるのが魅力です。料理初心者に人気なのが、クイックダイニングコースです。HPで動画レシピも公開されており、料理初心者の不安を軽減してくれる工夫もされています。

ヨシケイの良いところは、まとめて注文することで、配送料がかからないことです。ただしセブンミールなどと同様、ルートは一定となるため食材の到着時刻を変更することができません。しかし、事前に相談すれば鍵付きの宅配BOXを設置してもらえたりするので食材が届く時間を気にせずに済みます。お試しセットも販売されており、Lovyuの場合2人前5日間3500円〜とリーズナブルなところが支持されています。毎週作り方がのっているメニューブックも届くので、時短料理を誰でも苦もなく作れると評判です。

手作りが損なわれない魅力

調理キットのメリットは、なんといっても食事の手作りを維持できることです。外食や中食ばかりでは高カロリーな食事や栄養の偏りが心配という人も多いのが現実。その点では健康的な食事が食べられるのは大きな魅力といえます。やはり、家で食事を作らない=主婦失格といったイメージが一般的です。食品宅配が家にくるだけなので、世間体を気にすることがないのも大きなメリットです。子どもにも新鮮な食材を使った自分の作ったものを食べさせられると働く女性層に支持されています。

また、さまざまな調理キットが販売されているため、レパートリーを増やしたいという人にも支持されています。週末用の調理キットなどは、ママ友会や女子会などでも活用されています。準備の手間がかからず、手料理を振る舞える点で特別なときに利用するという世帯もあるようです。自分たちのライフスタイルに合わせて、利用する調理キットの選択肢も増えているのが現状です。高級志向のものやオーガニック食材のものも人気があり、幅広い世帯に受けられています。乳幼児用やアレルギー対応のものも出始めており、細分化も進んでいます。

また、料理も効率化を重視する世帯が増えており、男女問わずに料理ができるような手軽さも受け入れられています。スーパーで買い物しなくなった分、余計なものを買わずに済んで節約につながっている世帯も少なくないようです。

コスト高が一つの障壁

利便性の高さがウリの調理キットですが、デメリットもあります。まずはコストがかかる点です。通常のカット野菜や冷凍食品を購入するよりも割高です。しかも配送料などがかかるため、サービス利用のための維持費用もかかります。さらに、生の野菜やお肉が届くので賞味期限が2〜3日という調理キットが中心となっています。つまり、注文して届いた日もしくは翌日までしか日持ちしないということです。あくまでも調理前の生鮮食品が届くので、調理をしないと食べられないものでもあります。

また、調理する手間は20分程度かかるため、料理に慣れていない人にはやはり使いづらさがあります。出来合いモノや外食と比べるとコストパフォーマンスが悪いと感じる側面も否めません。外食の方が片付けなども不要なため、調理キットが毎日届くシステムを手間に感じる人も多いようです。

そして、メニューが増えているとはいえ、種類には限りがあります。必ずしも自分が食べたいものをタイミング良く頼めるというわけにはいきません。配達をしてもらう以上、時間指定できるとはいえ在宅中に受け取る必要もあります。時間変更が可能となるなど、サービス向上が期待されているでしょう。現在、無料で宅配BOXを設置できるサービスも増えているので、利便性が一層高まれば、さらなる利用者増が見込める分野とも推察できます。