少額から始められる不動産投資

日本は今少子化が進んでいる国であり、将来の年金運用に対して不安を持ってる人も多くなっています。若者の数が減少し、少子高齢化が深刻化していけば高齢者の数が増えているだけに数少ない若者が高齢者の収入を支えなければいけません。しかしそうなると必然的に老後の生活保障に鳴る年金は減少をしていきますし、支給のタイミングも遅くなるでしょう。それを見越して、今から将来の備えになる資産の蓄積を考え無くてはいけない時期に来ているともいえます。

そこで株やFXの取引を行う人もいますし、差益売買による一攫千金を狙うよりも、コツコツ資産を運用し退職後の不労所得を少しずつ増やしたいと考える人もいます。特に後者に向いているのが不動産投資なのです。しかし不動産投資を始めるには、一般的にはローンの融資を受けたり、大きな金額の現金が必要になったりします。そういったハードルを下げるために、最近では少額から始められる不動産投資に増えているのです。そこで、少額からできる不動産投資には、どのような手法があるのかをここでは見て行きます。

J-REIT

不動産投資信託と呼ばれるのがこのJ-REITです。これは不動産の運用会社が投資家から小学生資金を集めその集めた資金をもとに不動産物件を運営し、そこから生まれた分配金を投資家に対して与えていくという仕組みになっています。J-REITは10万円など比較的少ない金額からの購入が可能です。一般的な投資信託は株式や通貨を運用し、そこで生まれた利益を投資家に対して分配していくという形になりますが、J-REITの場合は不動産を運用することによる利益を分配するという点で、大きな違いになります。もちろん運用を行うのは不動産のプロたちなので、利益が出る可能性も高く、物件の見定めから行われています。

J-REITは証券取引所で売買されているので、自分が収益性が高いと思った証券を購入し、ずっと所有してその所有期間に応じて分配金を受け取ることができます。もちろん証券取引所に上場しているということは、売買が可能なので値上がりしたところで自分が持っていたJ-REITを売却して運用益を得ることもできます。不動産投資の手堅い安定性と、少額から投資できるというメリット、さらに相場の売買から売却益を得ることができるという、三つのメリットを持っているのがこの J-REITの特徴です。少額から投資ができるので、一つの証券に対して一極集中投資を行うのではなく少しずつ色々な証券を購入して分散投資をすればリスクの軽減を図ることも可能です。

ただし、注意点として値上がりすることがあるということは、もちろん値下がりをするということもあるという点に気をつけなければいけません。 証券の価格が大幅に値下がりしてしまうと、なかなか売却することができませんし、売却しても購入時より価格が下がった部分損失が発生してしまうことになります。株と不動産の中間地点にあるような特徴を持っているのがJ-REITと言えるでしょう。もちろん一極集中投資をしなければ、リスクを減らすことは十分に可能です。少額で少しずつJ-REITを買い足せば購入時期によるリスクも減らすことができます。

不動産小口投資

不動産を所有するのではなく、少額資金を投資し合うイメージです先日レオパレスが提供を運営に乗り出したことでも話題になった、不動産小口投資も最近とみに増えてきている不動産投資の手法です。不動産小口投資もJ-REITとシステムは似ており、投資用資金を募集する物件をレオパレスが提供し、その物件に対して投資家がそれぞれ少額ずつお金を投資していく形になります。J-REITの場合は証券の売買という形でしたが、レオパレスの場合は投資した資金に応じて、自分も物件ゲ所有権を持つことができるという違いがあります。実際に所有権を持つことになるので、固定資産税などの税金などもかかりますが、その分不動産取得税や登録免許性、減価償却などの節税効果もありますし、相続税対策においても非常に大きな効果を発揮することができます。

またレオパレスに限らず、運営をしているのは不動産運営会社、つまり不動産運営のプロになるので、個人で不動産物件を運営するよりもノウハウを有しており、安定した収益を見込むことができます。投資対象となる物件も、住宅地や郊外、そして都心の一等地など多彩な物件があるため、購入する物件の場所を分けてリスクを分散したり、収益性が高いところに集中して投資したりすることで、利益の安定した確保を狙うことも可能です。運営会社側にとっても、資金調達の手段を増やすというメリットがあり、投資家にも少額から投資ができるというメリットがあります。不動産投資はしたいといものの、面倒なので個人で管理などをしたくはないという人にとって、特にもこういった不動産管理会社が提供する小口不動産投資は向いていると言えるでしょう。

また所有権があるので、もちろんJ-REITと同様に自分の所有権を売買することができます。都心で値上がりしているエリアの物件を購入すれば、いざ手機会いしたくなった時にも物件価格の上昇でキャピタルゲインを得ることも可能です。出口戦略の自由差が高いという点でも、投資家にとって大きなメリットがあるということでしょう。また一般的に不動産小口化投資商品というものは、「匿名組合型」「任意組合型」「賃貸借型」という3つの種類に分類することが出来ます。J-REITはこの中の「匿名組合型」、レオパレスの場合は「賃貸借型」に当てはめられるものになっています。「匿名組合型」の特徴は、投資家と営業をする側が匿名組合契約を締結し、物件運営の過程で生じた事業収益を分配します。「賃貸借型」の特徴は不動産の共有持分権をそれぞれ出資者が所有し、不動産の運営を委任して、その収益を分配してもらっていくようになります。

クラウドファンディング

海外で一般的になり、日本でもキャンプファイヤーなどのサイトで広く知られるようになったクラウドファンディング。クラウドファンディングは元々商品や作品の開発の資金調達の手段として知られていましたが、最近ではこのクラウドファンディングの手法を利用した不動産投資も増えています。代表的なのはソーシャルレンディングであり、事業を運営しているが事業用の資金の融資を受けられない会社が、ソーシャルレンディングの運用会社を通して投資家から資金を募るケースが一般的です。投資家は資金を融資する代わりに、事業を展開したい会社が所有する不動産を担保として設定し万が一貸し倒れが起きた場合はその不動産担保を売却することで資金を開始するという仕組みが一般的になってきています。

直接的な不動産投資というわけではありませんが、不動産物件の運用資金を調達しその融資したお金の金利を不動産投資家がいるという形も増えているので、J-REITと運用形式画にいるものも多く、実績的な不動産投資に近いものがあります。ただし投資ファンドの売買や譲渡は不可能であり、ファンドの運用期間中は資金を引き出すことも出来ません。投資家は特に何もしなくていいというメリットは有りますが、資金を拘束されるリスクを理解する必要があります。

不動産投資がより身近に

少額から始められる不動産投資の種類も増加しており、若いサラリーマンにとっても不動産投資は従来より遥かに身近なものになっているといえます。それだけに最初から多額の投資を始めるのではなく、貯金感覚で毎月少額を積み立てる、そしてボーナスで一気に投資するといった自分のペースを守っていくようにしましょう。資金的に無理をすると、それが他の投資にも影響を及ぼし、全体が破綻するケースもあります。ファイナンシャルプランナーなどに相談し、収入シミュレーションを作り、何歳までにいくらの利益を上げたいのかなど、綿密なプランづくりをすれば計画が破綻するケースも避けられるでしょう。