総合型J-REIT投資で不動産リスクの分散

総合型J-REITのメリットはリスク分散投資

J-REITには投資先の用途によって一つの分野の物件を取り扱っている特化型と2種類の分野を取り扱っている複合型、そして総合型があります。J-REITは分野別にオフィシャルビルや商業施設そしてホテルや住居、ヘルスケア施設や物流施設の6種類がありますが、これらの物件を複数組み合わせて取り扱っているのが総合型J-REITになり、58銘柄ある全J-REITのうち、19銘柄程が総合型J-REITとなります。

一つの用途に絞った特化型J-REITの場合その業種の業績が悪いと収益が落ちて分配金も少なくなっていくリスクがありますが、総合型J-REITの場合は景気に敏感なオフィスビルや、景気に左右されにくい住居やヘルスケア施設など複数の違う分野の用途の物件を取り扱っていることによって、業績の悪い用途の物件があっても業績の良い用途の物件によって損失を埋めることが出来ます。つまりリスク分散を図ることが出来ることで総合的な収益の安定性を得ることが出来、安定した分配金を得ることが可能となることが、総合型J-REITのメリットになります。しかも取り扱っている物件の用途の比率を変えていくことで、収益の安定性と成長性を確保することが出来ることも総合型J-REITのメリットになります。

総合型J-REITの特徴

総合型J-REITが取り扱っている物件の用途がどのような分野の用途の物件であるのかを見ると、特に中心となる用途はなく幅広く分散して取り扱っているJ-REITや、1~3の用途を中心にして分散して取り扱っているJ-REITなど色々と存在しています。また東京を中心に取り扱っているJ-REITが19銘柄の内で6銘柄程存在していて、関西方面を中心にしているJ-REITが3銘柄程存在していますし、福岡で商業施設を中心に取り扱っているJ-REITも一つ存在していることが複合型J-REITの特徴となっています。複合型J-REITの中心となっている用途としては、オフィスビルが多く9銘柄がオフィスビルを中心にその他の用途の物件を取り扱っています。次に中心となる物件として多く取り扱われている用途としては商業施設になり、その次が住居となっていることも特徴のひとつになっています。

分配金利回りは7.93%~3.68%の間にあって、全体で58銘柄が存在しているJ-REITの内で上位5銘柄のうち4銘柄が総合型J-REITとなっている一方、下位10銘柄の内3銘柄の総合型J-REITが入っているなど、分配金利回りに関しては幅広く分布しています。そして分配金利回りが上位に存在しているJ-REITの特徴は、中心となっている用途が2~3種類存在しているのに対して、下位に存在しているJ-REITの特徴は、オフィスビルが中心であるとか商業施設が中心であるなど、総合型でも中心になる用途の物件の種類が少ないJ-REITが目につくことにあります。NAV倍率は0.78~1.33の間にあって、分配金利回りが上位にあるJ-REITはNAV倍率が低い傾向にありますが、分配金利回りが下位にあるJ-REITはNAVも比較的高い傾向があります。

総合型J-REITの今後の課題と投資を行なう上での注意点

総合型J-REITに投資を行なうメリットはリスク分散にありますが、実際は中心となる用途がオフィスビルや商業施設など1~3種類の用途に分けて取り扱っているJ-REITが多く存在していて、一部の用途に偏りが出ているJ-REITが多く存在していることは今後の課題になります。しかも取り扱っている物件の所在する地域には、東京を中心にしているJ-REITや関西方面などを中心としているJ-REITもあって、大地震などのリスクや地域経済の動向によるリスクなどを考えると、地域によるリスク分散という観点においては若干偏りがあるということが出来るため、総合型J-REITに投資を行なう際には、災害や地域経済の変動リスクを考慮したポートフォリオを構築して、複数の総合型J-REITに投資を行なうなど工夫を行なうことも今後の課題となってきます。

ただ今後2020年には東京オリンピックが開催されますし、リニア中央新幹線が2037年頃には大阪まで開通する予定になっているため、東京オリンピックに向けての再開発やリニア中央新幹線の駅が作られる地域の再開発が進んでおり、その地域の物件を取り扱っているかどうか、そして今後取り扱う予定があるかどうかも注意して見ていく必要はあります。