物流業界の需要と成長性が物流施設特化型J-REITのポイント

新規上場した三菱地所物流リートの特徴

2017年9月14日に59番目のJ-REITとして、三菱地所物流リート投資法人が上場されました。三菱地所物流リート投資法人はスポンサーが三菱地所で三菱地所投資顧問が資産運用会社になっている、6番目の物流施設特化型J-REITになります。特徴は東京の丸の内における資産の開発や運用実績が豊富にある三菱地所と、私募REITや私募ファンドなどの上場されていない投資物件の運用実績が豊富な三菱地所投資顧問が、保有するノウハウなどを結集して両社の強みをハイブリッド活用して、厳選した物流施設に投資を行ない運用していくことにあります。

現在運用を行なっている物件はスポンサーである三菱地所が保有している神奈川県の2物件と福岡県にある1物件に、三菱地所投資顧問が神奈川県や千葉県そして大阪府や福岡県・埼玉県に保有している5物件の、合わせて8物件を運用していて、築年数は27.7年を最高にして10年前後が3件、5年以下が4件保有しており、平均築年数が6.5年と新しい物件を多く保有していることが特徴になります。全ての物件がマルチテナント型となっていて、稼働率も高く神奈川県にある2物件が97%以上である以外は100%となっていて、平均の稼働率は99.5%と高い稼働率を誇っていることも特徴になっています。

物流特化型J-REITの上場後の傾向

物流業界の需要と成長性が物流施設特化型J-REITのポイントJ-REITの上場は2001年9月に2銘柄が上場したことを皮切りに2002年~2004年にかけては毎年2~4銘柄が上場していましたが、2005年~2006年には7~8銘柄が上場するまでになりました。しかしその後上場が停滞する時期がありましたが2015年以降再び上場するJ-REITが増えていき、6銘柄~7銘柄のJ-REITが上場してきましたが、今年に入ってJ-REITの上場は少なくなり三菱地所物流リートが2件目の上場となっています。

そして物流施設特化型J-REITとしては、2016年8月2日に上場した三井不動産ロジスティクスパーク投資法人に次ぐ6番目の上場になり、過去に上場した物流特化型J-REITの内、1番古い2012年に上場した2銘柄と2013年に上場した1銘柄の値動きは上場してから2014年の年末~2015年の年始にかけて上昇を続けていて、最高値をその頃につけてから下落に転じ、上昇した分の3分の1~4分の1ほど下げたところである程度の値幅を保って緩やかに上下を繰り返しています。ただ東証のJ-REIT指数が2013年6月頃から2015年1月頃まで上昇を続けていて2015年9月頃まで下落しているので、この3銘柄の値動きはJ-REIT全体の値動きに影響されているといえます。そして一端下落したJ-REIT指数が2016年5月頃まで上昇していましたが、その上昇している時期の2月と8月に上場した2銘柄は上場してから上昇を続けましたが、現状先に上場した3銘柄は2倍前後の上昇をしたのに対して、2016年に上場した2銘柄は1.1倍~1.3倍程度しか上昇していませんでした。

物流施設特化型J-REITの現状から見る三菱地所物流リートの今後

2012年~2013年にかけてはJ-REITが全体的に上昇している時期であったためにその頃に上場した銘柄は大きく値上げをしていましたが、現状J-REITは全体的に上値が重い状態となっていて上昇し難い状況になっています。ただ2016年に上場した2銘柄の初値は公募価格よりも高くなり、上昇率が低いとはいえその後も上昇を続けていました。そのような現状で上場を行なった三菱地所物流リートですが、2016年に上場した2銘柄の例に漏れず公募価格は260000円を上回る274000円で初値をつけて、上場2日目の現在で上昇を続けています。

物流業界においては個人向けの通販やネット販売が増加しているために今後も配送センターや中継所などの整備は必要となりますが、一方1企業が物流センターを所有するよりもマルチテナント型のような物流センターとテナント契約を結ぶ方が割安になることもあるため、今後マルチテナント型の物流センターはニーズが高まる可能性もあります。そのようなことからJ-REIT全体の状況の影響を受けることも含めて、三菱地所物流リートの動向が注目されます。