先週は日経平均の下値目標とドル円為替の動向について予想しましたが、どうやら日経平均は底値をつけたようです。

【日経先物 日足】

11/30日経平均日足

下値目標を21500円としましたがナイトで21800円付近があったもののそれ以上は下げませんでした。11/29現在22600円付近なのでどうやらもう一度下げても22000円を割り込むことはないかもしれません。

この記事を書いている時にちょうど再び北朝鮮がICBMの発射実験をやりましたが日経平均も為替も落ち着いているようです。この件については後で解説します。

さて、一時は4000円以上も急騰した日経平均でしたが調整しても22000円を少し下回ったくらいで止まったようです。値幅にすれば1600円くらいなので4200円の38%でちょうど例の黄金分割比率の押しの水準まで来ました。現在は22500円付近でもみ合いになっています。これほど早く立ち直ってきたのにはNY市場が絶好調ですでに新高値を切ってきていることがあげられます。NY市場の強さは異常なくらいですがわたしはこれを「トランプ効果」だと見ています。

トランプ効果と株高と為替

現在のNY市場の強さは去年の大統領選直後から始まっています。選挙当日こそ下げましたが日本時間のナイトからはぐんぐん上昇して、日米共に大幅上昇したのは周知のとおりです。しかし驚くべきことに現在もその相場が続いているようです。NY市場は丸一年かかって青天井の上昇相場を作り上げました。まさにこれは去年の11月からひと続きの「トランプ相場」といってもいいと思います。トランプ大統領は自国優先の実利主義の政策を掲げていますが、この政策がすでに好調だったアメリカの企業業績や景気・株式をさらに加速させているのは間違いありません。

少し前のBloombergの記事ですが、第2四半期決算を発表したS&P500種株価指数の採用企業のうち利益が市場予想を上回ったのは4分の3以上で、これまでの好決算が続くと、S&P500種採用企業のうち第2四半期の売上高が市場予想を上回る数はここ13年間で最大で利益が予想を超えた企業も2004年以来で最も多いという結果が載っていました。

GDPの伸びこそ2.18%にとどまっていますが、安定成長で雇用統計は概ね20万人台の雇用人口増加ときわめて安定しています。以上の環境を背景にアメリカの金融資産はますます大きく膨れ上がっていますね。

トランプ大統領は相場人気のある大統領

株の場合「トランプ効果」は確実に出ています。トランプ大統領でなければNY市場のこれほどの暴騰はなかったでしょう。トランプ大統領は支持率が史上最低とも言われていますが、こと株式相場に関する限りきわめて優秀で相場人気のある大統領だということができます。早いもので来年の2018年には中間選挙がやってきますが、予想では否定的な見方が多いものの、このまま行けば経済の好調さから言ってトランプ氏の快勝ではないかと予想します。

元々民主党には有力な対立候補がいそうにないので、よほど大きなロシア関係のスキャンダルなどがでない限り現政権は続くと見ています。中間選挙の年は株価が安くなるジンクスもありましたが最近の上昇相場ではそれも影を潜めています。

ドル円為替もトランプ効果

さて、株式市場は日米ともに好調ですが為替となると違ってきます。ドル円相場ですが一時は円安に行きかけたものの115円を手前にしてまた再び円高になってきました。

【ドル円 週足】

11/30ドル円週足

週足で見るときっちりとトレンドがでています。しかし本来的な日本のトレンドや日経平均が4000円以上上昇したことを考えると、もう少し円安になってもいいように思えますね。日経平均が2万円台あった2015年夏場は為替が一ドル120円の円安相場だったのに比べて今のドル円レートは明らかに10円は円高になっています。この違いがどこから来るかを考えた時に、やはりトランプ大統領の政策に行きあたらざるを得ません。

年初のようなあからさまな言動による円高圧力はなくなったように見えますが、結局今年は一度も120円になることはありませんでした。年初の円安のピーク時が119円でしたがそこから今年はずっと円高に動いたわけです。しかも120円がドル円の天井というだけではなく、もっと円高の一ドル=115円近辺が現在の天井になっています。

現在のチャートの形がいいのでテクニカル的にもこの状況は続くでしょう。場合によってはこの109円~115円のボックスゾーンは来年も続くかもしれません。今年に入って何度もはじかれた115円付近のレジスタンスはたとえFOMCが12月に利上げをやっても、来年に入っても機能し続けるかもしれません。

この1ドル=109円~115円の為替レートを仮に「トランプレート」と呼んでおきたいと思います。ここにきてトランプ政権の政策の相場に対する影響が明らかになってきました。株式相場には驚くほどの好影響を与えて世界同時株高を実現しました。ドル円為替は120円以上になるはずだった相場を109円~115円のレンジ相場にしました。おそらく来年もしばらくこのトレンドは続きます。2018年前半は日米ともに株式市場が上昇し、円相場はボックスが続くでしょう。

本来的にトランプ政権は自国中心主義を打ち出して、不法移民の排斥、貿易不均衡の是正、企業中心の短期利益主義で環境問題など長期的な政策にはあまり関心がないように見えます。そのような単純でわかりやすい政策が好調なアメリカ経済をさらに走らせているのでしょう。やがては相場にもその反動が来ると思いますが、それはまだまだ先のことのように思えます。

北朝鮮問題は再燃するか?

この記事を書いている今日11/29未明に北朝鮮が再びミサイルを発射したというニュースが伝わりました。9/15が最後の発射実験だったので今回は2ヶ月以上間が空いたことになります。なぜこの時期にという疑問もありますが、やはり北朝鮮は武力による挑戦を諦めていないのでしょう。これほど武力に訴えようとする理由は独裁政権の性格もありますが、やはり他にバーゲニングパワーがないことと、それだけ経済的に追い詰められていることがあげられるかもしれません。しかし北朝鮮にとって致命的なのは前回の国連安保理の制裁決議によって原油の輸入量を削減されたので、今回の実験によってさらにそれが減らされる可能性があるということです。

現在、北朝鮮にどれだけの原油が輸入されているかは定かではありませんが、試算では前回の制裁によって三分の一くらいが減るだろうと予想されています。制裁がさらに厳しくなれば半分位がカットされる可能性もあります。中国から北朝鮮にはいってくる原油量は年間50万バレルといわれていますが、かなりの量が戦車や輸送車両など軍関係に使われていると分析されています。実際の戦争が始まれば一週間で100万バレルは必要になるとの試算も出ているので、実際に北朝鮮が軍事行動に踏み切れる可能性はかなり低いといえるでしょう。

今回のミサイル発射ではほとんど為替市場も株式市場も動きませんでした。相場が不感症になることは少し怖い意味もありますが、当面はさらに経済制裁を厳しくしてゆく流れになると予想します。それでも北朝鮮は挑発をやめることはないでしょう。本当に重要なのはこのまま制裁が進んで原油輸入がゼロになった時点でどのように動いてくるかだと思います。早ければ来年の前半にはそういう事態が訪れるかもしれません。

まとめ

1.日経平均は22000円が底。為替はドル円109円~115円のボックス相場が続く。
2.北朝鮮問題はさらに圧力強化で各国が一致。本当の山場は来年以降に。

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